時間生産性を意識した提案でお客様にも喜ばれるサービスを

はじめまして。

パーマのトリセツ編集長の花谷です。
日本パーマ協会の広報を担当させてもらっています。
普段は大阪の交野市っていうのどかな街でちゃんと美容師してるんですよ。

さて、
日本パーマ協会(以下JPA)のホームページを刷新する際に
「ブログも書いて全国の美容師さんにJPAのパーマ楽しさを、そしてもっとお客様にパーマスタイルをひろめましょう!」
って言ったら…

じゃ花谷ちゃんよろしく〜

と、なんだかとってもユル〜いノリで編集長になってしまいました。(本当はもっと真剣に議論しましたが笑)
さあ大変です…
まだこのブログの方向性も決まっていませんがユル〜くお付き合いくださいね!

今日はテクニカルとかマネジメントのお話をしてみます。

僕のサロンの高校生のカット単価は¥3500。

もちろんカットだけカッコよく仕上げるのもプロフェッショナルですが、私たち美容師が日々磨いてきたスキルは、よりきめ細やかな要望に応える為にあると思うんですよね。

コミュニケーションを通じてゲストの髪の悩みを聞き出し、それらを解決する手段として様々ある引き出しの中からベストなテクニックをチョイスします。

就職活動中の大学生が髪色を暗くする時だって、単に黒くするのではなく、きちんと肌色に合わせたトーンを選ぶのと同じように、高校生だからってパーマが提案できないって事はありませんよね!

地域差もあるとは思いますが、僕の高校生のカット料金は3500円です。
本当はもっといただければいいのですが、そう簡単にベースはあげられませんもんね…しかも30分で終わることはないです。

シャンプーもして40分程度でしょうか?

すると、僕が時間生産性の目安にしている10分=1000円を割り込んでしまうんですよね。

細かいことかもしれませんが、この時間単価の考え方を大事にしないと経営が安定しないので、最終的にはお客様にシワ寄せがいってしまいます。
より良いサービスを提供できるようにしっかりとした利益確保を心がけたいものです。

今回僕が提案させていただくのは、パーマだからと言ってウエーブやカールのスタイルとは限らない、フォルムの調整やちょっとした毛流れを作るだけのパーマです。

いつも通りのスタイルにちょっぴりニュアンスをプラスした、スタイリング剤だけでは表現できない質感を出すことで
「普通なんだけどもう1ランク上の完成度」
を体験してもらうのが狙い。

人は一度でも美味しいものを知ってしまうとまた食べたくなるのと同じように、今までとは違ったボリューム感やバランスであったり、毎日のスタイリングが楽しくなったり簡単にできるといった体験をしてもらうことでパーマのリピートに繋げていきたいですよね!

そんな「おいしいおもい」をしてもらう為にも私たちが超えるべきハードルがあります。

それが、

時間と価格のバランス。

カットにいらっしゃったお客様に対していくら「パーマがしたいです」って提案をしても、「いや時間が…」ってなっちゃいますよね。
時間が…の裏側には予算が…もセットで付いてきます。

そこで!
お役に立てるのがJPAのパーマ理論なんです♪
JPAのパーマBASICは時間と出る形状が決まっていますから、こんな時こそ施術時間が読みやすい!

カールがつくまでの時間やロッドへの巻き込み回転数がロジックになってるから、組み合わせてあてはめるだけで速い仕事が可能になります。
仕事の回転数が上がればある程度価格を抑えることもできるので裾野も広がりますよね。
詳しく知りたい方は是非日本パーマ協会で一緒に勉強しましょう^_^b

今回は毎月カットに来てくれている男子高校生を例にお話しさせていただきますね。

カットの料金は3500円ですが、そこにもう3500円をプラスしてトップへのパーマを提案しました。
彼は、かなりのサラサラ&ど直毛なのですが、
「カールがつくことで前髪が目にかかりにくくなるのでもう少し来店サイクルを伸ばせますよ」
とお話しさせていただきました。

かなり頻繁にカットにいらっしゃるので、予約がなかなか取れなかったり、サロンに毎月通う時間が気になるとおっしゃっていましたのでお互いにwin winの関係ですよね。

こうでなくてはなりません!

制限時間は60分です。

こんな感じでかけていきます。

それでは技術に入っていきますが、かなりザックリな流れだけを簡単に解説しますね。

【これからご覧いただくパーマはあくまでも応用したものになりますので多少荒く感じるところがあるかもしれません。当ブログはパーマ協会のオフィシャルなものになりますが、ご紹介させていただくスタイルやテクニックにつきましてはライターに一任している側面もあることをご了承ください。】

トップのレイヤーから切りすすめて、ヘムラインの処理はまだしていない状態からパーマを巻いていきます。

スライス幅はなんとロッド2本分以上!これは毛先にテーパーが入っているので毛先の毛量に対しての幅になります。

ジグザグにパートを取っているのは、ひとつのスライスの中にアップステムとダウンステムを混在させてリッジのピークをずらす目的でそうしています。

こうすることで、少ないロッド本数でも効率的になじませる事ができるんですよ。

全てを巻くわけではありませんので、つむじからの毛流れを意識しつつモヒカンのラインで。

ロッドはほぼオンベースに収めていきます。前髪にかけてはダウンで。

巻き込みはこの程度。

1液は巻く時に「必要なところに必要なだけ」の付け巻で後からは塗布しません。
(ターバンしないので)

なんでターバンしないかって?それは1液の放置時間中にヘムラインの刈り上げをする為〜!

もちろん目にパーマ液が入らないよう細心の注意を払って進めています。

普段はテストカールしませんが今回は特別に。

ここで思い通りのリッジが出ていなかったら時間を延ばしてみたり、違うパーマ液を最塗布したくなりますが、どちらもダメージに繋がりやすいのでオススメしません。

後からいろいろやってしまうと、それこそカルテ見ても再現できないパーマになってしまいやすいですしね。

まずは薬液と時間を固定して、ロッド選定と巻き込み回転数でコントロールする考え方を身につけるのが近道です。

上半分のパーマの1液処理と下半分のカットが同時に終わりましたのでロッドをつけたままシャンプー台で中和&シャンプーをします。

今回はスピード命ですのでブロム酸系よりも過酸化水素系の2液が良いと思います。

ロッドアウトするとこんな感じ。

おいおい…ちゃんとかかってるの?って思っちゃいますよね。でも大丈夫。

シャンプー後にハンドブローしてこれくらい。

何をやっても放射状にしか落ちなかった髪に動きが!

ゆるいパーマをやり慣れないうちはドキドキしちゃうかもしれませんが、しっかりとフォルムが出ていますよね!

高校生だからというわけではありませんが、これくらい自然でも当然「アリ」なわけですよ。

最後にワックスをつけた時の彼のテンションがとても嬉しかったです。

「花谷さん!生まれて初めて前髪が横に流れてます!!」って。

最後に。

今回の提案で、40分で3500円だった単価が、60分で7000円の仕事にする事が出来ました。
10分で875円だったのが1166円です。
お金をいただくことを悪い事のように思っている人がいますが、
『お客様の為に磨いてきたスキルを10分間で875円分しか発揮できなかったところを、1166円分発揮できるようになった』
と考えてみてください。
よりお客様にとって喜ばれるのはどちらの方でしょうね?

最近モノが売れなくなったなんてよく聞きますが、安くてそこそこ良いモノが溢れかえっている時代。
ソーシャルメディアの急速な発展で人々はより「繋がり」を優先した消費にシフトしていっているように思います。
「あの人は自分の髪のことよくわかってくれるから…」
クーポンなどの反応が渋くなったとも聞きますが、「値段」ではなく「誰に」で選ばれたいものですね。

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